点差別勝敗から見る監督評

さて、大変久しぶりの更新となってしまいました。
シーズン前から、男気・黒田、カープ女子などカープどころかプロ野球の枠さえも超えたニュースバリューで社会現象まで巻き起こした我らが広島カープですが、その戦力の充実ぶりも評論家諸志が挙って優勝候補に推しました。

しかし、蓋を開けてみると、当たらないと揶揄される評論家諸志の懸念事項であった「エルドの欠けた打線の得点力」と「中盤以降を投げる投手」という不安が次々と的中し、開幕後10試合を2勝8敗と所謂開幕ダッシュに失敗すると、4月戦線はそのまま持ち直せず9勝16敗借金7で終了。ファンを大いにがっかりさせました。

鬼門と呼ばれる交流戦を控える5月の26試合を14勝12敗とやや巻き返しの雰囲気もあったものの、6月は9勝9敗と一進一退。
7月もここまで6勝5敗ということで、5月以降を29勝26敗で乗り切りながら、4月の借金7が響き、トータルで38勝42敗の借金4で前半戦を折り返したと言うのが勝敗を追ったここまでの経緯です。

さて、これだけだと月別の勝敗を追っただけですので誰でも出来る事なのですが、世間で言われる「1点差試合」の勝敗はどうだったか?1点差試合、2点差以内の試合、3点差以内の試合、それ以外の点差の試合で月別に集計してみました。

   TOTAL   1点差以内勝敗  2点差以内勝敗  3点差以内勝敗  4点差以上勝敗 
4月 9勝16敗   5勝11敗     5勝12敗     5勝13敗    4勝3敗
5月14勝12敗    6勝 7敗      6勝 7敗        9勝 7敗    5勝5敗
6月 9勝 9敗    1勝 1敗       4勝 3敗      4勝 5敗    5勝4敗  
7月 6勝 5敗    2勝 0敗      2勝3敗       2勝4敗     4勝1敗    


少し見づらい部分はご容赦ください。
ざっと数字を見る限り、4月は1点差のみならず3点差以内の所謂僅差の試合まで広げてみても、どんどん勝率を下げる傾向にありました。
5月は、2点差以内までは相変わらず弱いですが、3点差以内の勝敗では勝ち越しということで、数字上若干勝負弱さが改善されています。
6月に移るとデータは少ないですが1点差で五分、2点差以内だと勝ち越し、点差別に見る勝敗に偏りがなくなっています。
7月は1点差こそ2勝0敗と分が良いですが、3点差以内で区切ると2勝4敗、4点差以上だと4勝1敗ということで、また勝負弱さが垣間見えてきましたね。

数字だけで一刀両断する気はありませんが、僅差こそ監督の手腕、大量得点差の試合は選手の力量というか采配不問というのが持論です。もちろん、最終スコアだけ見て解釈できるものではないんですが・・

数字だけで見ると、どうしても説得力に欠けますが、ここまで筆者が試合を見た限り、緒方新監督の采配、起用は大いに不満がありますし、経験不足という解釈では留まらないケアレスミスや独りよがりな暴走が多いですね。例えば、終盤の守備固めを怠ったり、無駄に走者を殺す単独スチールや重盗の失敗などですね。
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シーズン3分の1消化時点での先発投手成績分析と144試合換算値から見る傾向と課題

 つい先日開幕したような印象のあるプロ野球も気が付いてみれば、シーズン144試合の1/3に当たる48試合を消化しました。シーズンオフは、開幕を待ち侘びるせいか、時の経つのが遅く感じられましたが、いざ開幕するとあっという間ですね。

 さて今季ここまでの我らがカープ。戦前の下馬評を裏切るどころか、期待以上の成績で首位を快走。
 先日、初めて3連敗、4連敗と立て続けに連敗フラグを立ててしまいましたが、ここからが今季のカープは違いますね。
大不振の西武とは言え、どっちに転ぶか分からない接戦を見事に制して、再び後続を突き放す体勢を整えました。
個別に言うと、中継ぎからセットアップへ、セットアップからクローザーへそれぞれ配置換え(昇格)した中田、一岡の好投を見るに付け、頼もしさを感じると共に弱かった頃のカープが遠い昔の話のように感じます。(言い過ぎでしょうか?笑)

 今日からは、交流戦絶好調の千葉、星野監督が休養した楽天を相手に迎えての4連戦になりますが、ここを3勝1敗以上で乗り切り、交流戦通算5割以上に持って行きたいところです。マッチアップは、千葉戦が九里・前田に古谷・成瀬、楽天戦が大瀬良・バリに美馬・ブラックリーでしょうか?こちらは表三枚をぶつける訳ですから、冒頭にも申しましたように3勝以上がノルマとなりますね。

 さて今日は、先日144試合換算値を出しましたが、丁度1/3を経過した事ですし、144試合換算値を出しながら、足りないピース、今後の課題などを考察したいと思います。
 まずは、48試合経過時点の先発投手の成績を振り返りたいと思います。

【48試合(1/3)経過時主力投手成績】

前田   9試合61回  4勝3敗 2.36
バリ   10試合62回2/3 6勝4敗 3.11
大瀬良 8試合55回1/3 5勝2敗 3.09
篠田   8試合42回2/3 3勝3敗 3.38
九里   6試合41回    2勝2敗 3.51
野村   5試合25回    3勝2敗 6.84

小計  46試合289回  23勝16敗 6人平均防御率3.367

 谷間の投手の投げた試合
小計  2試合(福井、小野各1試合) 0勝2敗

合計  48試合  23勝18敗 貯金5
これが、今季ここまでの先発投手についた勝ち負けです。

まず現状を見て思うのですが、上記をご覧のように48試合消化してローテーション投手が投げた試合が46試合に上り、所謂谷間の投手の投げた試合は2試合のみとなっています。
 開幕ローテの投手が先発した試合を率にして言うと..958で、驚異的な数字です。
 さらに、この6人が投げた試合の投球イニングは46試合で289イニング。1試合平均にすると先発投手が6.28回投げていることになります。道理でチーム全体の60.4%とQS率が高いわけですし、今季の躍進の原動力となっている中継ぎ投手の好調さも併せ、6回までリードしている試合での勝率は何と10割です。

因みに昨年度のデータを記載した記事を今年の初めに書いたのでご参照下さい。
2013年度 データから見る先発投手と谷間の投手の力量差http://carpougonjidai.blog.fc2.com/blog-entry-32.html

抜粋しますと、こんなデータが出ています。

【2013年度ローテ投手と谷間の投手が投げた試合の勝敗比較】

ローテ投手の登板した試合=107試合59勝47敗2分勝率.557(貯金12)
谷間の投手の登板した試合= 37試合10勝25敗2分勝率.286(借金15)

一目瞭然なのですが、昨季カープは、ローテ投手(前田、バリ、野村、大竹w)の4人が先発した試合で貯金12をつくりながら、その他の投手が先発した試合で借金15と貯金をはき出してしまった訳ですね。

どこのチームもローテ投手を6人そろえるのは至難の業です。
ただローテの谷間の投手の成績が、図抜けて悪かったのが去年カープが抱えた大きな課題でした。

 カープは今季ここまで、谷間の投手の勝率を上げるという手法ではなく、6人ローテを完成するという手法で、この問題を解決しました。
 そして、もう一つ特筆したいのが48試合消化して、先発投手に勝ち負けがついた試合が41試合(23勝18敗)に上ること。これは率にしたら、.854ということで、全試合の8割強が先発で白黒ついていると
言うことです。

 このことは、勝ちゲームをリリーフ投手がひっくり返していないことの証左ではありますが逆に言えば先発が崩れてビハインドの展開になった試合で逆転することが出来ない反証にもなりますね。
 
  最後に144試合換算値は以下になります。

前田  27試合 183回 12勝9敗  2.36 貯金3
バリ   30試合 188回  18勝12敗 3.11 貯金6
大瀬良 24試合 166回  15勝6敗  3.09 貯金9
篠田  24試合 128回  9勝9敗  3.38 貯金±0
九里  18試合 123回  6勝6敗  3.51  貯金±0
野村  15試合  75回 9勝6敗 6.84 貯金3

合計値 138試合 866回 69勝48敗 3.367 貯金21

登板数については、妥当なラインだと思います。
強いて言えば大瀬良の登板数はもう少し増えるでしょう。
あとは野村の復帰時期によって、九里、篠田の登板数に多少の変動が見られる事と思います。

勝ち負けについては、前田が2,3個負けが減って勝ちに変わり、今季登板した10試合全てに勝ち負けがついているバリントンは勝ち負けともに3,4つずつくらい減るのではないでしょうか。

個別では異論があるかと思いますが、大瀬良、九里、野村、篠田の合計では、差し引き0でだいたいこんな感じで推移するものと思います。
  
 最後に課題ですが、投手に疲れが見える8,9月の戦いでは投手が打ち込まれる試合も増えてくるでしょう。それを最小限に食い止めるには、今村、横山と言ったセットアッパー経験豊富な投手の巻き返しはもちろんのこと、久本、今井と言った中継ぎで長いイニングを投げられるピースです。
 そして、話題は打線に飛び火しますが、エルドレッド頼みの得点パターンからの脱却ですね。機動力も一つでしょうし、イマイチ調子が上がらないキラの復調も絶対条件として挙げておきます。

144試合換算値で見る考察・野手編

 さて、昨晩の試合は、昨日の記事で改めて絶賛したリリーフ4人衆の一角永川が打たれ、救援投手に初めて負けがつきました。某C新聞の「球炎」などでは、殊更永川が打たれた場面をクローズアップし批評していましたが、木を見て森を見ずと言うか、あそこまで行けばどっちに転んでも可笑しくないわけで、足に掻き回されたというのは局面の解説であって試合全体の敗因ではないでしょう。

 閑話休題。
本題と言うか、せっかく144試合換算値を算出しておりますので、交流戦前の時点での数値で恐縮ですが、列記したいと思います。まずは現時点での主要打者の成績。

【5月19日現在 主要打者の成績】
梵   33試合 117打席 76打数 23安打 3本  9打点 1盗塁 .240
菊池  42試合 186打席157打数 49安打  5本 20打点 9盗塁 .312
丸   42試合 188打席157打数 47安打  6本 20打点 7盗塁 .299
エル  42試合 174打席160打数 57安打 15本 47打点 1盗塁 .356
キラ  33試合 126打席111打数 33安打  4本 16打点 0盗塁 .297
松山 35試合 110打席101打数 34安打  4本 14打点 0盗塁 .337
木村  31試合  75打席 70打数 24安打  1本  5打点 0盗塁 .343
石原  34試合 105打席 87打数 11安打  1本  7打点 0盗塁 .126

堂林  28試合 109打席 94打数 24安打  4本 15打点 1盗塁 .255
廣瀬  28試合  77打席 67打数 15安打  1本 12打点 0盗塁 .224
田中  30試合  62打席 53打数 11安打  1本 5打点  1盗塁 .208
小窪  19試合  34打席 33打数  9安打  2本 6打点  0盗塁 .273 
白濱  16試合  37打席 36打数  5安打  0本 0打点  0盗塁 .139

現状スタメンを張ることがある選手に絞ってデータを算出してみました。
太字は個人的に予想した数字程度又は、それ以上の数字を記録している選手になります。

期待以上という意味では、言うまでもなくエルドレッドでしょう。
当ブログでも、折りに触れ彼の人柄や成長曲線などを分析しながら、「順応力」「爆発力」「真面目さ」「がむしゃらさ」をキーワードに彼の潜在能力の高さを評価し、爆発を予想していたので喜びも一入です。

ブログ内参照記事 http://carpougonjidai.blog.fc2.com/blog-entry-51.html

報道では右への意識が好成績に繋がっているとのことですが、打球方向を調べると、
2013年度が、左方向85(53.1%)、中堅方向 31(19.4%)、右方向44(27.5%)
2014年度が、左方向60(53.1%)、中堅方向 26(23.0%)、右方向27(23.9%)

と言うことで、基本的にプルヒッターであることには変わらないようです。気持ちの分だけ、右方向の打球が減り、センター方向への打球が増えたのが実状です。

ただ、打球方向別の打率、本塁打数を見ると
2013年度 左方向 .435  9本塁打、中堅方向.483 3本塁打、右方向.136 1本塁打
2014年度 左方向 .583 14本塁打、中堅方向.714 1本塁打、右方向 .259 0本塁打

となります。
纏めると、打球方向には変化はないが(左方向は見事なまでに同率)、中堅方向、右方向への打球の安打率が飛躍的に伸びていると言うことが言えますね。
スプレーヒッターとはとても言いませんが、右方向や中堅方向への打率が上がったという事実はエルドレッドの引き出しが増えたというのは紛れもない事実でしょう。
技術的なことはよく分かりませんが、ドアスイング気味のスイングがコンパクトになった事とコースに逆らわない打撃が出来ているのは事実だと思います。

さて、エルドレッドの項が増えてしまったのですが、本題に戻って、144試合換算値を5月19日時点の数字を基に算出したのでそちらを列記します。

【144試合換算結果】*規定打席は、446打席 *係数は、3.43
梵  113試合 401打席329打数  79安打 10本塁打 31打点 .240
菊池 144試合 638打席539打数 168安打 17本塁打 69打点 .312 31盗塁 58犠打
丸  144試合 645打席539打数 161安打 21本塁打 69打点 .299 24盗塁 99四球 
エル 144試合 597打席549打数 196安打 51本塁打 161打点 .356
キラ 113試合 432打席381打数 113安打 14本塁打 55打点 .297
松山 120試合 377打席346打数 117安打 14本塁打 48打点 .340
木村 106試合 257打席240打数  82安打  3本塁打 17打点
石原 117試合 360打席298打数  38安打  3本塁打  24打点

堂林  96試合 374打席322打数  82安打 14本塁打  51打点
廣瀬  96試合 264打席230打数  51安打  3本塁打 41打点
田中  103試合 213打席182打数  38安打  3本塁打 17打点

と、こうなります。
まあ、所謂机上の空論ですが、あながち想像出来ないわけでもない数字も並びますね。
ご参考程度にして頂きたいと思います。

個人的には、エルドレッドの成績がどれくらいで下げ止まるか?誠に不愉快な表現で恐縮ですがそこに注目しています。
なんせ、今のペースが196安打、51本塁打と歴史に名を刻むペースですからね。
個人的には打率.300をキープし、本塁打40本、打点100をクリアしてくれたら万々歳だと控えめに期待したい一方、無限のパワーがどれくらいのものなのか?青天井の妄想もしてしまう自分がいます。

144試合換算値から見る考察・リリーフ投手編

 さて、昨日の試合はカープのアキレス腱といえるビハインドの展開で投げる投手の人材難という側面がもろに
出た感もあり、鬼門のヤフオクドームの連敗を3年越しの「7」に伸ばしてしまいました。

 当ブログでは前回、先発投手の144試合換算値を眺めながら、シーズン通算の登板数勝敗数などを独断と偏見で予想しましたが、今日もリリーフ投手について同じ作業をしてみました。

まずは、前回データと同様、4月18日終了時点(42試合終了時点)でのデータになりますのでご承知おきください。

【5月19日時点・主要リリーフ陣成績】

ミコ  14試合0勝0敗2H11S 防御率1.35
一岡  18試合1勝0敗12H   防御率0.00
永川 16試合1勝0敗 9H   防御率2.40
中田  15試合2勝0敗6H   防御率0.84

4人TOTAL 63試合4勝0敗29H11S
素晴らしい成績ですね。
今年のカープの躍進の原因は、先発陣の充実やエルドレッドの爆発など多岐に渡るかと思うのですが、この勝ちパターンの4投手の安定感が先発投手の安心感・信頼感を呼び、ひいては打線の負担感・プレッシャーを軽減させているのは衆目の一致するところでしょう。まさにカープ躍進の原動力ですね。

 登板ペースで言うと42試合でこの4投手が延べ63試合に登板している訳ですから42/63で、1試合平均でこの4投手が1.5人使われている計算になります。この数字がどうなのかは検証が必要ですが、個人的には良いペースだと感じています。

そして特筆すべきは今季救援投手で負けた試合が1試合もないという事実です。
強いて言えば、大瀬良初登板初勝利が掛かった試合でのミコライオの救援失敗(結果同点に追いつかれる)は残念でしたが、チームにとって最も打撃が大きいと言われるリリーフ失敗がないというのも敗戦を引き摺らない今年のカープの戦いぶりに大きく影響しているでしょう。

こちらの成績を144試合換算すると下記になります。

【144試合換算値】

ミコ  48試合0勝0敗-7H-38S
一岡 62試合3勝0敗-41H
永川 55試合3勝0敗-31H 
中田 51試合7勝0敗-21H

4人TOTAL 216試合13勝0敗 100H 38S

 勿論今までが出来すぎなのは認めますし、リリーフの失敗も野球にはつきものですから勝ち負けの増減はあるでしょう。
しかし、登板試合数、ホールド数は一定の目安になるでしょう。

 去年のセリーグの主な救援投手の登板数を調べると、
読売西村71、マシソン63、 山口64阪神加藤61、安藤58、福原50、中日岡田66、武藤58、岩瀬55、ヤク山本64、広島ミコ57、今村57、永川29、横山37。こんな数字になっています。

 カープで言えば、横山は離脱がちでしたし永川も実質7月以降の成績ですから、参考にはなりません。

また、各投手の経年登板数、登板間隔、投球イニング、個別の体力・快復力など様々な要因があるので一概には言えないですが、俗に言う「酷使」(この言葉は安易な定義、もしくは定義無く使われる事が多いので辟易としているのですが)に該当するのは、個人的な目安ではおおよそ60試合以上のシーズン登板数という認識を持っています。
 ここで線を引くと、去年の読売のいわゆる方程式の投手陣の登板数は異常と言わざるを得ませんし、実際71試合と約シーズンの半分の試合に登板した西村は離脱しました。64登板の山口、63登板のマシソンも不調ですね。
 中日の岡田などは昨年も1試合の先発登板を含む66試合に登板したようですが、今季は先発にコンバートされて絶不調
です。64試合に登板した山本哲も不安定な投球が続きますね。

 そういう意味ではカープの中継ぎ投手の運営は去年もまずまずでしたし、今年はさらにブルペンへの配慮が行き届いているという感想をもっています。144試合換算値で見ると、一岡の62試合がやや不安ではありますが、今季野村監督は西原を3連投させた以外は、リリーフ投手の連投は全て2試合を限度としています。

 最後になりましたが、筆者が当ブログ内の記事で「チームホールド数が一つの鍵」というタイトルの記事を書きました。即ち、俗に言う「勝利の方程式」が存在するチームは強いですし自然とホールド度数は伸びます。ホール度数が伸びるということは「勝っている」場合が多いからです。要するにホールド数が多いチームは強い場合が多いんですよね。

因みに昨年のセリーグ各球団の総ホールド数です。

讀賣 108
阪神  77
カープ 72
中日 122
横浜  77
東京  89

 優勝した読売がトップの108。カープはリーグ最下位の72でした。
中日が読売を上回る122を記録したのは所謂守道爺の尋常ではない投手起用の副産物で例外でしょう。
 話戻って今季のカープの主要リリーフ陣4投手の144試合換算値は、上述したように100ホールド。
去年の読売に肉薄する数字ですね。課題は繰り返しますが、この4投手に続くリリーフ投手の台頭。
この4投手以外で20ホールド程度数字がつけば、盤石でしょう。そういった意味や諸々の意味を込めて(笑)、今村の早期復帰、今井・久本の一軍合流を強く望みます。いずれ来るであろう一岡・中田の壁、永川の疲労を考えれば、今村の復帰が待たれるのは言わずもがなですが、昨日のような試合展開をものにするには今井、久本といった優秀な中継ぎ投手の復調も必ず必要になってきます。

 今後のカープのリリーフ投手陣におけるテーマはいかにこの4人を疲弊させずに、シーズン通して起用できるかに尽きると思っています。そして引いては、それこそが23年ぶりの悲願達成の必要条件だと強く思います。

144試合換算値から見る考察・先発投手編

 さて、先ほどは現在のチーム成績から144試合換算して、優勝ラインを独断と偏見で予想してみましたが、今回は投手陣の現在成績を144試合換算して考察してみたいと思います。(時間の都合上、主力投手のみとさせて頂きます)


【先発投手・5/20時点成績】

前田  8試合4勝2敗 防御率2.33
大瀬良 7試合5勝1敗 防御率2.63
バリ   9試合5勝4敗 防御率3.34
篠田  6試合3勝2敗 防御率3.97
野村  5試合3勝2敗 防御率6.84
九里  5試合2勝2敗 防御率3.97 (通算登板数8試合から中継ぎ登板の3試合は控除しました)

6人TOTAL 40試合22勝13敗 貯金9

その他2試合(福井、小野各1試合)0勝2敗

これを144試合ベースに換算するとこうなります(係数は3.43)

【144試合換算結果】

前田   27試合14勝7敗  貯金7
大瀬良  24試合17勝3敗  貯金14
バリ    31試合17勝14敗 貯金3
篠田   21試合10勝7敗  貯金3
野村   17試合10勝7敗  貯金3
九里   17試合 7勝7敗  貯金0
6人TOTAL 137試合 75勝45敗 貯金30

このように見事な安仁屋算が成立してしまうわけですが、この中で信憑性がありそうなデータは、シーズン前から考察したとおりバリントンのシーズン31試合登板と前田の14勝ですね。

後の数字はかなり上方修正・下方修正ともに必要になってきそうな訳ですが、それでも約1/3を消化した時点の数字を基に144試合換算した訳ですから、まったく当てにならない数字かと言うとそうは言えないと思います。

例えば、大瀬良の17勝3敗は4つ勝ち負けが逆転しても13勝7敗。この数字はシーズン前から十分に計算した数字ですし、シーズン通算24試合という換算結果も、野村や福井がルーキーイヤーに27試合登板したことからも控えめな数字と言えます。

上の42試合消化時点での144試合換算結果を独断と偏見で、修正するとこんな感じだと見ています。

【筆者の独断による修正】

前田   29試合16勝7敗  貯金8
大瀬良  27試合14勝7敗  貯金7
バリ    31試合14勝11敗 貯金3
篠田   20試合 8勝6敗  貯金2
野村   20試合10勝7敗  貯金3
九里   13試合 5勝5敗  貯金0
6人TOTAL 140試合 67勝43敗 貯金24

これでも登板数などやや安仁屋算の傾向がありますが、現在シーズンの1/3を消化する前の時点でこの6人の投手で貯金を9作っています。チーム状態がいい(打線や中継ぎの安定)と言ってしまえばそれまでですが、野村の離脱などマイナス要素もありながらのこの数字ですからある程度の信憑性はあるでしょう。

1/3手前での貯金9。
これを3倍しても貯金27ですから、上のシュミレーションの貯金24は決して現実離れした数字ではないと個人的には感じています。

あと、細かいところですが留意したいのが、6人以外が投げる試合の勝敗。
当ブログでは去年のデータから再三再四、谷間の試合の勝率の低さを指摘して参りました。今期は6人先発が揃っているという状況なので、去年との比較はナンセンスかもしれませんが、今期もしっかり谷間の2試合は2敗しています(苦笑)

ただ、特筆すべきは42試合消化時点で谷間の登板が、福井、小野の各1試合合計2試合にとどまっている点。
これは144試合に換算すると7試合程度です。細かい点ですが、ここら辺りも5分で渡り合えるようになれば、真にチーム力と言うか選手層が厚くなった証左になるのですが・・

まあ、一朝一夕ではいきませんね。

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プロフィール

carpmania

Author:carpmania
はじめまして。当ブログへ遊びに来て頂き、誠に有難うございます。
当ブログの目的は、日々流れるカープの速報記事をアップすると共に、当該記事に関連するエピソードやデータ、筆者の主観などを交えながら、よりディープに野球観戦が出来ることを目的としています。

 筆者自身まだまだ勉強不足で、物足らない部分、事実誤認などもあるかもしれませんが、そこは読者の皆様から忌憚のないご意見、ご指摘を頂ければ、幸いに思います。

 それでは末筆ではございますが、今後とも当ブログをご愛読頂きますよう宜しくお願い致します。

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